168人目...ポーアイ仮設の孤独死

1997年8月9日

 神戸・ポートアイランドの仮設住宅で七日に死亡しているのが見つかった入居女性〈53)は、神戸水上署の調べで8日、病死とわかった。神戸市水道局は本人に一度も会わずに、7月30日給水を停止、その情報は仮設住宅を所管している生活再建本部にもたらされず、連携を取れないまま孤独死を出した。同市は、未然防止に向け、関係部局の連携強化を検討しているが、給水停止など行政上で知リ得た個人情報をどう取り扱っていくか。兵庫県内の仮設での孤独死は、168人に上った。

 市水道局は、料金を約半年間滞納した利用者には給水を停止、支払いを促している。とくに仮設住宅は料金徴収の際、きめ細かに対応するよう担当者に求め、「数多く訪問し、停水も面会して行うように」と注意していたという。

 しかし、今回は督促のため5月から7月下旬まで7回訪問していたが、会えずじまいで、7月30日、立ち会いのないまま栓を止めた。

 生活再建本部の記録では、生活支援アドバイザーが4〜7月の間に6回、訪問しているが、面談できなかった。女性は53歳という壮年。しかも昼間は仕事に行っている、との近所の話などから、「要援護者」の綱には掛からなかった。

 発見の一週間前の7月31日、警察OBによるふれあい交番相談員が会ったが、健康問題について自ら訴えることはなかったという。

 同市などによると、電気やガス、水道の使用状況から仮設での生活実態を把握する試みは1995年秋、市と関西電力や大阪ガス間で、協議が持たれた。その際には、法律上の制約やプライバシーの点などから「困難」との結論が出されたという。

 だが、仮設から恒久住宅への移転が本格化、空き室増加にっれ、同様の事態も予想されるため、市水道局は8日、同局業務課と市民窓口などの担当者らが緊急協議。注意の徹底と生活再建本部など関係部局との連携を申し合わせた。同本部側でも区役所単位の情報交換会に水道局のオブザーバ−参加を要請したいという。

 ただ、同本部は「どんな形なら参加できるかを検討したい」としている。同市では現在、2万9159戸の仮設が建ち、2万戸弱が入居している。市は7月から仮設住宅の実態調査をスタートさせているが、同本部の高橋正幸調整担当課長は「無断退去のケースもあるとみられ、居住をどう確認していくか、難しい」とも話している。

(8月9日付け 神戸新聞朝刊)

2005,7, 3
ウェブサイトを全面リニューアルしました。今後ともよろしくお願いします。

「被災地生活実態調査報告」をアップしました。

ホームお知らせ活動報告コラムデータベース震災の記事団体概要ギャラリーご相談・質問リンクサイトマップ
2005 Hyogo-prefecture Earthquake-victims Network, All right reserved.