仮設間に格差 民有地、被災地外が上位

1997年10月4日

 先月26日から始まった被災者向け災害公営住宅の第四次一元募集で、第二、第三希望の抽選に設けられた「優先案件」が波紋を呼んでいる。民有地や兵庫県、被災地外に建てられた仮設住宅の入居者を優先する内容で、同じ仮設住宅入居者間で結果的に”差”が生じることになるからだ。兵庫県など自治体側は「早期撤去を求められ、緊急性の高い仮設住宅の入居者を優先せざるを得ない」としているが、被災者やボランティアからは「被災者は仮設住宅を選ぶことはできなかった。行政の都合に、振り回されている」との声が上がっている。

 第二、第三希望の抽選枠は、今回初めて設定された。募集要項によると、抽選の際の優先条件は、第一希望は従来通りの高齢世帯や障害者ら弱者優先。一方、第二、三希望の優先順位は

1.民間用地や県、被災地外に建設されている仮設住宅
2.住都公団や国鉄清算事業団の用地に建つ仮設住宅
3.市有地の仮設住宅など上記以外の仮設住宅の入居者

−の順となっている。七十歳以上の高齢者世帯が六割以上という、同市須麿区にある地域型仮設住宅の自治会長は「これまで弱者優先といいながら、この二年半で公営住宅に当選した人は5、6人にすぎない。今回の優先条件で、もっと当選しにくくなるのでは。何のために第三希望まで広げたのか。私は第一希望しか書かない」と話す。また同市長田区の仮設住宅自治会長は「行政側は一貫して、仮設住宅を早く解消したい、という論理でしか動いていない」と憤る。

 これらの優先条件について、神戸市生活再建本部は「仮設住宅の中には早期の撤去を求められ、早急に対応せざるを得ないケースがあり、そういう事情を分かってほしい」と説明。同市内の仮設住宅288ヵ所のうち、約3割が市有地以外に建っているといい、「第二、第三希望では、倍率を細かく発表していくので、倍率を参考に住宅を選択してもらえれば」と理解を求めている。

 仮設住宅を巡回している神戸の市民グループ「よろず相談室」の牧秀一代表は「第二、第三布望でも、通院している人など弱者を優先すべき。『最後の募集』といわれ、それでなくてもみんな心配しているのに、仮設住宅の間に順位をつけられ、被災者は不安になっている」と話している。

(10月4日付け 神戸新聞朝刊)

2005,7, 3
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