神戸の公園テント村居住被災者 強制退去も検討

1997年12月9日

 神戸市は8日、同市内の公園のテント村などで避難生活している被災者に対し、「悪質なケースには法的手段も踏まえて対応したい」と、最終的には強制的に立ち退きを求める方針を初めて明らかにした。阪神大震災から3年近くたった今も、市内の公園には約120人の被災者が生活している。同市は「公営住宅への移行が本格化しており、周辺住民の公園機能の回復を求める声も強いことから、最終的には強い態度で臨まざるを得ない」としている。

 同日開かれた神戸市会の決算特別委員会で、鶴来紘一助役が委員の質問に答えた。同市によると、11月1日現在、市街地の公園に張ったテントやコンテナハウスで生活している被災者は、兵庫、長田区など6区の40ヵ所で、約60世帯120人にのばっている。

 このうち約40世帯が、災害復興住宅の第4次一元募集に応募したが、約20世帯は申し込んでいない。同市は4次募集の抽選結果が出る今月中旬から、落選者を対象に募集割れ住宅の個別あっせんや補充募集を行い、応募しなかった人からは個別に事情を聴くことにしている。

 委員会で、鶴来助役は「(立ち退く意思がないなどの)悪質なケースに対しては、法的手段を踏まえた強い態度で臨みたい」と述べ、強制立ち退きの考え方に、初めて言及した。同市は「震災から3年近くたち、公営住宅への移行が本格化する中、公園を開放してほしいという周辺住民の声も多い」と説明。「今後も説得を続けるが、最終的には強硬手段に踏み切らざるを得ない」としている。

強い怒り覚える

田中健吾・兵庫県被災者連絡会事務局長の話

 テント村の私たちは、仮設住宅に何度申し込んでも当たらず、やむなく公園で暮らしている。公営住宅を申し込んでも当たるはずがない、というあきらめ感が強い。しかも住宅は生活基盤が成り立ちにくい郊外ばかり。被災者のことを何も分かっていない。これまでも行政の対応に心の底から不信感を持っていたが、われわれを切り捨てようとする今回の強制排除の姿勢に強い怒りを覚える。できるものならやってみろ、といいたい。ただ、こちちの考えが相手に伝わるように話し合いはしていきたい。

(12月9日付け 神戸新聞朝刊)

2005,7, 3
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