集計結果の考察

1.震災の被災状況(被災程度、場所、住宅の所有形態)

(1)震災の被災状況 

 回答世帯の被災状況をみると、全壊世帯が半数以上を占めて59.9%に達している。また、半壊世帯は20.1%であるから、自宅を自力復興した者の約8割は、全半壊であったと推測できる。そして全壊世帯と半壊世帯との構成比は、ほぼ3:1となっている。

 ところで、兵庫県下の被災世帯全体の構成比では、2:3の割合で半壊世帯の方が多いことから、自力復興に関する問題は、全壊世帯に切実で深刻な問題をもたらしているらしいことがわかる。

(2)被災した場所 

 区画整理地区対象者を除く回答者の場合、被災した場所の地区別構成を見てみると、約3/4は神戸市内で被災しており、神戸市以外の地区で被災した者は26.5%と少なかった。市内の区別の構成では比較的被害の少なかった西区と北区を除いて、ほぼ各区から回答が寄せられている。特に被害の甚大だった長田区からの回答が多く、全体の21.1%を占めていることが注目される。

 この地域分布を今回の震災による被災世帯の地域的分布と比較してみると、実際の総全壊・半壊の世帯数の神戸市内の構成比は48.9%とほぼ半数であったから、今回の回答者の場合は、神戸市の被災者の占める割合がかなり高くなっていることが指摘できる。この傾向は自力復興の問題を抱えた被災者が、神戸市内に多く沈殿していることを示唆しているものと言えよう。

(3)被災住宅の状況 

 被災住宅の形式では「戸建て持ち家」だった世帯が71.0%と最も多く、次いで「分譲マンション」が12.8%みられる。結局、この両者を合わせて83.8%と持家層の占める割合が高く、自力復興が持家層を中心に進められたことがわかる。ところが、借家層は「賃貸マンション」や「木造借家」に居住していた者を合わせても9.1%と1割にも満たない。

 全半壊世帯45.8万世帯の約半数は借家層であったと推定するのが妥当だとすると、今回の自力復興調査に馴染まなかった、借家層の自力による住宅再建の取組みがどのようなものであったのか、その現状と問題点を明らかにする実態把握も必要となるだろう。

 ただ、被災住宅の水準(規模)をみると、5室以上の住宅が6割を超えて、比較的恵まれており平均部屋数も4.9室となっている。しかし、この結果は全国の持家の平均室数(6.0)を下回っている。区画整理地区対象分を除く平均室数は4.4室となり、京阪神大都市圏の持家の平均室数(5.8)を下回っており、このことは比較的小規模な持家層に自力復興の問題が偏在している様子が伺える。

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2005,7, 3
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